・国際芸術祭『あいちトリエンナーレ2013』
第1回目の2010では、名古屋のみが会場となったが、五十嵐太郎氏が芸術監督を勤める
2013では、名古屋から特急で30分ほどの、岡崎市も会場となった。
・東岡崎会場/康生会場/松本町会場 と大きくは3つに分かれるが、いずれも展示スペースとなったのは美術館ではなく、空き店舗となった駅ビルや商業ビル、デパートの上階部分、そしてかつて花街としてにぎわったお寺の境内の横町である。
・設計でかかわったのは、7建物/13作品である。
いずれの場所も、アーティストやキュレーターは勿論、街の人や消防とも協議を重ね、
元の場所を生かしつつ、展示可能な状況になるよう手を入れている。3000㎡近いデパートの上階から、木造アーケードのかかった30㎡の旧美容室まで、多岐にとんだ場所の改修を同時に進めることとなった。
・「Awakening 揺れる大地ーわれわれはどこに立っているのか:場所、記憶、そして復活」という副題にも表れているとおり、震災に向き合ったテーマ性の高い芸術祭であったが、全体で62.7万人、岡崎会場だけでも8万人以上の来場者があった。
・とくに、広大なフロアを生かした岡崎シビコでの展示は見応えがある、との評価も高く、越後妻有や瀬戸内とは違う、都市型の芸術祭において、地方都市でおきている空洞化した中心市街地への状況への提案ともなっている。
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